職種ガイド

公開日:2026.09.09

更新日:2026.09.09

志望動機の作り方|企業・職種・自分の経験をつなぐ

この記事で分かること

  • 「理念への共感」だけの志望動機が面接官に響かない理由
  • 説得力のある志望動機を作るための「3つのWhy」フレームワーク
  • 企業研究の情報を自分自身のキャリアストーリーに結びつけるコツ

「御社の理念に共感しました」だけでは落ちる理由

転職活動における志望動機で、最も多く見られるのが「御社の『〇〇』という理念に共感しました」や「将来性のある事業内容に魅力を感じました」といったアピールです。しかし、実はこのパターンの志望動機は、採用担当者からの評価があまり高くありません。悩む方も多いのではないでしょうか。

なぜなら、理念への共感や事業の魅力は、企業のホームページを数分見れば誰でも言える「感想」に過ぎないからです。面接官が知りたいのは、あなたが会社をどれくらい褒めてくれるかではなく、「なぜうちの会社でなければならないのか」、そして「うちの会社に入って何ができるのか」という具体的なマッチングの度合いです。

「御社が良い会社だから入りたいです」という受け身のスタンスではなく、「私の〇〇という強みを活かして、御社の〇〇という課題を解決したいからです」という、自ら貢献していく姿勢(プロアクティブなスタンス)を示すことが、志望動機作成の第一歩となります。

強い志望動機を構成する「3つの接点(Why)」

では、具体的にどのように志望動機を組み立てればよいのでしょうか。説得力のある志望動機には、必ず以下の「3つの接点(Why)」が網羅されています。これらを順番に整理することで、論理的で隙のない志望動機が完成します。

Why You?(なぜ同業他社ではなく、その企業なのか)

1つ目のWhyは、「なぜ数ある企業の中で、うちの会社を選んだのか」という理由です。業界そのものへの興味だけでなく、その企業ならではの強みや独自性に焦点を当てます。

Why You? の伝え方例
・「SaaS業界の中でも、貴社は特に〇〇業界向けに特化しており、現場の課題解決に一番近いポジションで顧客貢献できる点に魅力を感じました」
・「競合他社が価格競争に向かう中、貴社は付加価値の高いアフターサポートに注力しており、自分の目指す『長期的な関係構築を前提とした営業』ができると考えました」

ここが弱いと、「それってうちじゃなくても、A社さんでもできるよね?」と突っ込まれてしまいます。同業他社との「違い」を企業研究でしっかり見つけ出しましょう。

Why This Job?(なぜその職種・ポジションなのか)

2つ目のWhyは、「なぜその職種・ポジションを志望するのか」という理由です。営業職といっても、新規開拓、ルート営業、カスタマーサクセスなど役割は様々です。

Why This Job? の伝え方例
・「既存顧客へのフォローも大切ですが、私は未開拓の市場にアプローチし、ゼロから信頼関係を構築していく新規開拓営業のプロセスに最もやりがいを感じるため、本ポジションを志望しています」

この要素を入れることで、企業側は「入社後のミスマッチ(配属後の不満)が起こりにくそうだ」と安心することができます。

Why Me?(なぜ自分が貢献できるのか・自分の経験とどう結びつくか)

3つ目のWhyは、最も重要とも言える「自分の経験・強みが、その企業・職種でどう活きるのか」という自己PRとの結びつきです。

Why Me? の伝え方例
・「前職で培った『〇〇業界特有の商習慣への理解』と『経営層に対する提案力』は、貴社がこれから注力しようとしているエンタープライズ向けの営業において、即戦力として貢献できると確信しています」

企業が求めている人物像と、自分の持っているスキルが重なる部分(交差点)を明確に示すことで、志望動機が単なる「入社したい理由」から、「自分が活躍できる根拠の提示」へと進化します。

3つのWhyによる志望動機の構造

企業研究で集めた情報を「自分のストーリー」に落とし込む方法

志望動機を作る際、企業HPや求人票から集めた情報をそのまま並べるだけでは不十分です。集めた情報を「自分自身の過去の経験」や「将来のキャリアビジョン」と結びつけ、一本のストーリーにする必要があります。

ストーリー化のステップ

  • 過去(原体験):現職での〇〇という経験を通じて、△△という課題ややりがいを感じた。
  • 現在(転職理由):しかし、現職の環境ではその△△を追求することが難しいと気づいた。
  • 未来(志望動機):だからこそ、△△に注力している貴社に入社し、自分の〇〇という強みを活かして事業成長に貢献したい。

このように、過去・現在・未来が一直線に繋がったストーリーは、面接官にとって非常に納得感が高く、「この人は本気でうちの会社に入りたいんだな」という強い熱意として伝わります。

まとめ:志望動機は「自分が活躍できる根拠」のプレゼンテーション

志望動機を考えることは、決して「企業を褒めるための言葉探し」ではありません。「自分のこれまでのキャリアの延長線上に、応募先企業が必然的に存在していること」を証明するためのプレゼンテーションです。

「Why You」「Why This Job」「Why Me」の3つの要素をしっかりと深掘りし、あなた自身の言葉でストーリーを紡ぐことができれば、書類選考の通過率は飛躍的に向上するのではないでしょうか。ぜひ、自分だけの強固な志望動機を作り上げてください。

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菊池 晃太 キャリアアドバイザー
無形商材営業年間1位・社長賞受賞。 30名規模の組織マネジメントを経験。 営業として成果を出す側も、組織をつくる側も経験してきた実務家。 その後はマーケティング業界にて年間約100社の新規法人開拓を担当。テレアポ件数半期1位を獲得し、ゼロから信頼を築く営業を実践。 「評価される人材の共通項は何か」 「市場価値はどのように形成されるのか」 現場と経営の両視点から、再現性のあるキャリア戦略を提案している。

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